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日外アソシエーツの出版物で、雑誌や新聞に掲載された書評や、著編者による自著紹介を記したブログです。

   
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英和/和英対訳 最新軍事用語集 『英和/和英対訳 最新軍事用語集
 金森國臣編 2007年2月刊
 定価8,800円(本体8,381円)
 A5・1,020頁 ISBN978-4-8169-2011-0
 「英和/和英対訳 最新軍事用語集」案内サイト:
 http://www.nichigai.co.jp/sales/military_terms.html

 他の専門分野と同様、独自かつ特殊な単語が少なくない軍事用語。

 この『最新軍事用語集』は、一般の辞書では紹介されていない軍事専門用語七万七千語を網羅したものだが、英和だけではなく和英にも対応しているのが、ミソ。難なく英語文献を日本語に訳出できる人でも、日本語の軍事文献を英訳するのは、案外と難しかったりするものであり、そんな人にとっては大きな武器となるのでないだろうか。しかもこの辞書では同じ単語でも使われる機関・団体によって訳語が異なる場合はその機関・団体名まで明記されているのだ。去年のリムパック演習において、米海軍中将を補佐する語学将校がこの用語集を活用、高く評価されたらしいが、たしかに頷けるものがある。

 価格は八八〇〇円と安いものではないが、手元に置いておけばなにかと便利であろう。軍事評論家やライターだけでなく、報道機関にとっても必携の書といえよう。

                               「軍事研究」 2007.7 P.99より転載

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英和/和英対訳 最新軍事用語集 『英和/和英対訳 最新軍事用語集
 金森國臣編 2007年2月刊
 定価8,800円(本体8,381円)
 A5・1,020頁 ISBN978-4-8169-2011-0
 「英和/和英対訳 最新軍事用語集」案内サイト:
 http://www.nichigai.co.jp/sales/military_terms.html

 最新の海外ミリタリー情報を得ようと雑誌やインターネットを活用するも、英語の壁に阻まれて挫折…。たとえ英語が分かっても、専門用語となると話は別、和訳はさらに難しい。実はJウィング編集部でも、軍事用語の和訳には苦戦させられているのだ。

 本書は日本初の軍事防衛用語英和/和英辞典。英和3万8000語、和英3万9000語が収録されており、一般の辞書には載らない用語を幅広く網羅している。軍事用語は機関や団体によっては同じ語でも異なった使われ方をすることも多く、訳すのは大変難しい。だが本書ではきちんと機関ごとの使われ方、訳もサポートされているので、正しい意味やニュアンスを理解することが出来る。ワールドワイドに情報を得たい人にとっての、大きな手助けとなってくれるだろう。

                                「J-Wing」 2007.7 P.99より転載

英和/和英対訳 最新軍事用語集 『英和/和英対訳 最新軍事用語集
 金森國臣編 2007年2月刊
 定価8,800円(本体8,381円)
 A5・1,020頁 ISBN978-4-8169-2011-0
 「英和/和英対訳 最新軍事用語集」案内サイト:
 http://www.nichigai.co.jp/sales/military_terms.html

 軍事の世界では、英語が事実上の共通語である。したがって軍事問題の研究は、多くの専門用語、たとえば「Revolution in Military Affairs」(RMA=軍事における革命)、「Surface to Air Missile」(SAM=艦対空ミサイル)など英語表現の意味を理解することから始まるといってもよい。同時に「海上幕僚長」、「自衛艦隊」などのわが国固有の専門用語も「Chief of Maritaime Staff」、「Self Defense Fleet」のように英語で表現しなければ国際的に通用しない。本書はそのための有効な文献となりうる英和対訳の軍事用語集で、著者は軍事とインターネットを専門とする翻訳家である。

 カバーする分野は国防機関、戦術、技術など実に多岐にわたり、収録用語数は英和が約38,000語、和英が約39,000語に及ぶ。また特定の組織で使われる用語には、「海将補=Rear Admiral」(海自)のように注を付けるなど、実用面の配慮も行き届いている。翻訳という性格上、本誌の和訳と微妙に異なる例も見られるが、実務として防衛関係の英語に携わる者にとっては必携の一冊といえよう。
                                                        (Y.T.)

                             「世界の艦船」 2007.7 P.118より転載

ビジネス技術 わざの伝承ビジネス技術 わざの伝承―ものづくりからマーケティングまで
柴田亮介著  2007年5月刊
四六判・260頁 定価1,980円(本体1,886円)
ISBN978-4-8169-2045-5
案内サイト:
 http://www.nichigai.co.jp/sales/biz-waza.html

 仕事で一人前のプロになるということは、状況判断、危機管理、目標をイメージするなど、言葉では表現しにくい「仕事のわざ」を体得して初めて認められると言えよう。能や歌舞伎などの伝統芸能では、名人の「わざ」を伝えるためにまず「型」を重視する。弟子は型を「まねる」ことから始めるという。型が自分のものになったら、学んだ型に囚われることなく、自分自身にふさわしい型を創意工夫し、新しい型へと成長・発展させていく。

 本書は、この古典芸能の「わざ」の伝承にヒントを求め、仕事術、生産技術・技能のノウハウを次世代へどのように伝えるべきかという問題について、真っ向から取り組んだ格好の書である。

 団塊の世代が会社を去っていく2007年問題。元・電通マンである著者が、マニュアル化されにくい仕事の勘所(かんどころ)について、具体例を交えて指摘する「わざ」の伝承方法は、新入社員から経営者まで、多くの人々にとって示唆に富む内容であろう。

                           「出版ダイジェスト」2007.5.21 2面より転載

文芸雑誌内容細目総覧-戦後リトルマガジン篇 「文芸雑誌内容細目総覧―戦後リトルマガジン篇
 勝又浩監修 2006年11月刊
 定価44,100円(本体42,000円)
 A5・810頁 ISBN4-8169-2010-2


 戦後文学と文学者の研究のための欠かせないツール
 内容細目収載誌の数の多さで、従来のものをはるかに凌ぐ

 近年、インターネットの普及によって文献の探索は非常に便利になった。文芸雑誌についても国立国会図書館をはじめ全国の公立図書館や文学館、大学や研究所の図書館の大部分の詳細な所蔵状況が居ながらにして検索できる。

 しかし所蔵状況は簡単にわかっても、ごく一部の雑誌を除いて、内容はわからない。目次や細目の分野では依然として紙に印刷されたデータが不可欠のツールになっている。

 戦後の文芸雑誌の掲載作品を調べるのに、いちばんよく使われているのは、日本文藝家協会編の『文藝年鑑』であろう。しかし『文藝年鑑』の総覧は出ていないから、何年にもわたって調べるためには、年鑑一冊一冊を繰らなければならない。また、とくに戦後十年間くらいは、夥しい数の文芸雑誌が出たにもかかわらず、年鑑の収録範囲は一部に限られている。大出版社から継続的に発行されている雑誌以外の、いわゆる同人雑誌、半商業雑誌などには、現在でも収録の対象から外されているものが多い。

 そのような戦後の主要な「リトルマガジン」の細目を集め、巻末に執筆者索引を付した本書は、久しく刊行の待たれていた、きわめて重宝なデータブックである。

 「リトルマガジン」という言葉はやや曖昧だが、監修者の勝又浩氏によれば、「大出版社が社名をかけて発行する全国レベルの商業文芸雑誌ではなく、かといって一地域やサークル内に留まる同人雑誌やミニコミ誌というのでもない、その中間を埋めるもので、小さいけれど、そしてあまり知られることもなく終わった場合も多々あるが、性格としては十分開かれていた雑誌」というほどの意味であり、表通りではなく、横丁あるいは裏通りの文学史を書いた野口冨士男が永く編集にかかわっていた『風景』などがその典型だという(もっとも『風景』は一九六〇年の創刊から七六年の終刊まで『文藝年鑑』に主な目次は登載されていたから、横丁あるいは裏通りの雑誌というのはちょっと無理かもしれない)。

 戦後の文芸雑誌の紹介としてはこれまで福島鑄郎『戦後雑誌発掘』(昭47.8、日本エディタースクール出版部)、紅野敏郎・栗坪良樹・保昌正夫・小野寺凡『展望戦後雑誌』(昭52.6、河出書房新社)などがあって、それぞれに有益だったが、あくまで概観や展望であって、各雑誌の細目までには至っていなかった。

 二十年ほど前から戦後の文芸雑誌を一冊一冊コツコツ集め、その細目を大学の紀要に連載していた大屋幸世氏は近著『日本近代文学書誌書目抄』(2006.3、日本古書通信社)に『風雪』『新文藝』『肉体』『個性』『文藝時代』『文学会議』など19誌の「戦後文藝雑誌細目抄」を収めた。そのなかには本総覧には洩れているものが7誌もあって、さすがに大屋氏の目利きぶり、博捜ぶりをうかがわせる。

 しかし本書は、何といっても内容細目収載誌の数の多さで、そうした従来の展望や細目抄をはるかに凌いでいる。言うところの「リトルマガジン」を中心に戦後に創刊、続刊、再刊された文芸雑誌の中から、現在も継続中のものを除いて終刊の明らかなもの119誌、1655冊を創刊順に収載している。戦前に創刊されて戦後復刊された『風報』を例外とすれば、1946年1月創刊の『新文藝』から1986年10月創刊の『辺境〔第3次〕』までの118誌である。

 主要な雑誌を順にあげれば、『人間』『文藝時標』『文明』『素直』『世代』『高原』『文学季刊』『風雪』『文学会議』『日本小説』『綜合文化』『明日』『個性』『文藝時代』『表現』『方舟』『文藝往来』『文学51』『秩序』『聲』『批評』『円卓』『試行』『宴』『無名鬼』『犀』『文学的立場』『季刊審美』『南北』『季刊藝術』『ポリタイア』『辺境』『文体』『使者』など。ただし詩歌・俳句・演劇・映画などの周辺雑誌や、『近代文学』『新日本文学』『文藝首都』『文学者』などの長期間にわたる雑誌で、総目次などの入手が容易なものは省いたという。

 誌名を眺めただけでも壮観である。今後、本書が戦後の文学と文学者についての研究のための欠かせないツールになることは間違いない。

 以上を特筆大書した上で、最後に若干の注文を書き添えておきたい。これだけ多くの雑誌を取り上げても、まだ洩れている重要な雑誌があることは、前掲『展望戦後雑誌』に収められた昭和26年以前創刊の雑誌が342種に及ぶことを考えただけでも当然かもしれないが、その中に『黄蜂』『磁場』『新思潮』『知識人』『同時代』『文学草紙』『文学の世界』『文章倶楽部』など欠かせない雑誌も含まれている。小説中心で、詩歌、演劇関係が省かれているのは戦後文学全体を考えた場合、やや理解に苦しむ。全体に東京中心で地方誌がないがしろにされている。また発行所は記されているが発行地が記載されていない。作品のジャンルについて評論、随筆、書評、エッセイなどが明記されていない。『文学者』など総目次はないはずなのに省かれた理由がわからないものがある、など、など。

(日本近代文学 曾根博義)
                          「図書新聞」2007.2.10 4面(芸術)より転載
 

  
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